医療法人の社員について、教えてください。

今年、医療法人の設立を申請し、数ヶ月後には、設立の予定です。
 現在は、内科クリニックを経営していますが、クリニックの血液検査を委託している株式会社を社員として考えていましたが、専門家から、それは無理だと言われてしまいました。

<失敗のポイント>
(1) 医療法人の社員は、自然人のみと決まっています。そのため、株式会社や医療法人は社員とはなれません。
(2) 医療法人の社員について理解していない人が多いようです。
医療法人の社員とは、社団を形成する人々のことをいいます。

<正しい対応>
(1) 社員は自然人のみとされています。取引関係の有無に関係なく会社が社員になることはできません。
(2) 医療法人の社員数は、原則3人以上が必要となります。
(3) 社員は、基金拠出をしなくてもなれます。

<税法等の解説>
医療法人の社員
 医療法人社団において、存在するもので、この社団を形成する人々のことを社員といいます。株式会社における株主の意味合いに近く、従業員という意味とは異なります。

○ 医療法人の思案について
医療法人設立とは、設立を目的に集まった人々が、財産を拠出して法人を設立すること
をいいます。
 この集まった人々のことを社員といいます。
 拠出をした人は一般的に社員になります。
 一方、拠出をしていない人でも社員になることができます。
 社員は、自然人に限られるため、株式会社等や医療法人が社員になることはできません。社員は、原則として3人以上とするのが都道府県の指導です。

○ 議決権
株式会社でいう株主総会に当たる、社員総会に出席できるのは社員のみです。
社員総会での議決権は、拠出額にかかわらず1社員につき1個のみです。
株式会社では、持株数に応じて議決権が行使されますが、医療法人の場合は社員に1議
決権となりますので、株式会社とは異なります。

○ 社員の資格
社員となりうる資格については、法律上、意思能力があればよいことになっていますが、都道府県の一般的な指導では未成年者は適当ではありません。

○ (参考)経過措置型医療法人の出資持分
基金拠出型医療法人と異なり、経過措置型医療法人は社員が拠出ではなく出資していま
す。
 出資持分とは、医療法人社団設立時に出資した財産額に応じて法人の資産に対して、持分相当の財産権を持つということです。
 したがって、社員は出資持分に応じて財産の払戻しを請求できる権利を有していますが、社員としての地位を継続した状態で財産払戻しの請求をすることは認められていません。
 つまり、下記の場合にのみ出資持分を請求することができます。

(1) 退社・除名・死亡により社員資格を喪失した際に、払戻請求権を行使する場合。
(2) 医療法人社団が解散して残余財産請求権を行使する場合。

<税理士からのPOINT!>
 世間でいわれている社員(会社員)とは全く別のもので、株式会社における株主に近いものです。